契約
分譲と賃貸の違いとは?知っておきたい基本知識
- 伊藤 和輝
アパートやマンションを探す時、必ず目にするのが「分譲」「賃貸」という単語です。
言葉の意味は分かっていても、メリットやデメリットについてはあまり知らないという人が大半ではないでしょうか。
そこでこの2つの違いと、選択のポイントについてチェックしてみましょう。
分譲と賃貸の違いとは?
分譲の賃貸の違い、それは「買う」か「借りるか」の違いになります。
分譲とは、そのマンションやアパートを分割して販売する、という意味。エントランスなど専有部分以外の場所については権利をもちませんが、自分の部屋に関しては所有権を持つことになります。
対して賃貸とは、お金を出してその部屋を貸すことを意味します。借りる側は賃料を払って部屋を使わせてもらう形になり、所有権を持つことはありません。
2つがくっついた「分譲賃貸マンション」というものもありますが、これはその部屋の持ち主が他の人に貸し出している物件のことです。
分譲住宅のメリットやデメリット
分譲のメリットでまず挙げられるのは、自分の資産になるという点です。賃貸は大家さんに家賃を支払うだけで、自分の手元には何も残りません。それとは違い、分譲は部屋が自分の所有物になります。大きなお金が必要になれば売却することもできますし、資産を持っていることが社会的信用に繋がることも期待できるでしょう。
対してデメリットは、費用がかかるという点です。購入する際に大きなお金が必要になるのはもちろんですが、管理費や修繕積立金、税金なども支払っていく必要があります。
賃貸住宅のメリットやデメリット
賃貸物件の最大のメリットは、ライフスタイルの変化に柔軟に対応できることです。住宅ローンを支払いが必要な分譲とは違い、賃貸は必要があればその都度簡単に引っ越すことができます。税金や修繕積立費なども大家さんの負担になりますし、ローンも組む必要がありません。
しかし賃貸には、資産として残らないというデメリットが存在します。また、その部屋は大家さんのものなので、勝手なリフォームは厳禁。場合によっては壁に穴を空けるだけで許可を取る必要があり、部屋の使用には大きな制限がかかります。
それぞれのメリット・デメリットをふまえて契約方法を選ぼう
分譲と賃貸にはそれぞれにメリットデメリットが存在します。
選ぶ際に大切なのが、トータルコストにばかり目を向けすぎないということです。分譲と賃貸にそれぞれずっと住み続けた場合、トータルコストには大きな違いはないことが多いのです。
むしろ両者のメリットとデメリットをよく比較し、自分や家族の将来設計に合わせた住まいを選ぶことが大切になります。特に生活に変化の多い時期は敢えて決断せず、敢えて時期をずらして決めるというのも一つの方法です。